目次
ラチャテーウィー
BTSラチャテーウィー駅
BTSラチャテーウィー駅はラチャテーウィー区にあるバンコク・スカイトレイン(BTS)のスクンビット線の駅である。
モーチット方面に行くスカイトレインでサイアム駅の次に来る駅、ラチャテーウィー駅の次はエアポート・レール・リンク(ART)及びバンコク・スカイトレイン(BTS)の通るパヤタイ駅がある。
若者の街サイアムとスワンナプーム国際空港から出るエアポート・レール・リンクの終着点であるパヤタイ駅の間に位置するため、昼間の観光と空港からのアクセスの点では便利な位置にあると言える。
駅の周り東側には、「ココ・ウォーク」というレストランやショップが入ったモールと大型コンドミニアム「バーン・クランクルン・サイアム-パトゥムワン」、西側、通りを挟んで反対側には有名なニューハーフ・キャバレーが入居していたアジア・ホテル・バンコクがある。現在はニューハーフショーはアジアンティークへ移転している。
スカイトレインから降りて、まず眼に入るのが巨大コンドミニアム、バーン・クランクルン・サイアム-パトゥムワンだろう。このバーン・クランクルン・サイアム-パトゥムワンのある東側の出口2(Exit2)へ向かうと、レストランやショップの入った寂れたモール、ココ・ウォークが見えてくる。
ココ・ウォークと奥にはバーン・クランクルン・サイアム-パトゥムワン
クルアタクシン(T.S. Cusine)とカノムチン・ナム・ヤー・プラ
ラチャテーウィー駅側からココ・ウォークへ入るとギターなどが売っている楽器屋とレストランが直ぐに目に入る。この2つぐらいしか看板を出していないのでとても目立っていた。
クルアタクシン(T.S. Cusine ครัวทักษิณ)
バンコクの旅行代理店で働く知り合い曰く、カノムチン・ナム・ヤー・プラという魚をダシにして作ったカレーに素麺をつけて食べる料理について日本人からの問い合わせがあり、その際に紹介したお店とのこと。
ということで自分もカノムチン・ナム・ヤー・プラを注文し、食べてみた。
カノムチン・ナム・ヤー・プラ(ขนมจีนน้ำยาปลา)
味は予想の範囲内。そーめんにカレーを付けて食べている感じだった。
カリプソ
元々カリプソ・キャバレーという有名なニューハーフ・キャバレーがアジア・ホテル地下に入居していた。カリプソは現在アジアンティークに移動している。現在の詳しい場所はカリプソ公式ページのHOW TO GET THEREを参考に(日本語あり)。
ショーは1時間半ぐらいで1200B(約4000円)のワンドリンク付き。オカマのみなさんはショーの後、記念撮影にも気軽に応じてくれるがチップを必ず要求される。
カリプソはウェブで予め予約しておけば1200Bが900Bに割引されるため、予定で組んでいる人は予めウェブで予約しておいた方が良いだろう。
日本語の予約ページ >>> カリプソキャバレー(Calypso)
ストリップに近く、露出の激しいニューハーフ・ショーも多々あるが、カリプソは歌やダンスがメイン。従って、恋人同士や家族で見に行く分にも安心である。
バンコク中心部のスラム街
BTSでサイアムからラチャテーウィーへ行く途中興味深い光景が広がっていた。大きく栄えたバンコクでも有数の繁華街サイアムの直ぐ上のエリア、ラチャテーウィーのちょっと南東にある位置にボロボロの建物が並んだエリアがあるのだ。
BTSで外を見ていた時、サイアムからの街の変わり様に驚くと同時に非常に興味を持った。そこでスラム中を実際に歩いてみようと思ったのである。
BTSラチャテーウィー駅から2番出口(Exit 2)へ進むと、バーン・クランクルン・サイアム-パトゥムワンとバンコクにある5つ星の1つビエ・ホテル・バンコクが見えてくる。
バーン・クランクルン・サイアム-パトゥムワン(左)とビエ・ホテル・バンコク(右)
ビエ・ホテル・バンコク入り口。宿泊階は高層まで続きサイアムエリアを一望することが出来る。
ビエ・ホテル・バンコクは3万円以上が普通の5つ星ホテルにおいて、バンコク市内では珍しく、1万円台前半でも宿泊できる数少ないホテルである(時期にもよる)。こうした高い評価に惹かれて、多くの観光客に支持されているホテルの1つだ。
宿泊料金に関しては下記リンクより日付を入れてチェックしてほしい。
ラチャテーウィー駅から見てビエ・ホテル・バンコクのすぐ南側になると一気に街の雰囲気が変わる。このスラム街とも呼べるエリアとビエ・ホテル・バンコクのコントラストが、グローバルになり外資がはいることで、豊かになるものはより豊かになり、貧乏な人は取り残されるという発展途上国における大都市の矛盾を体現している。
何かの撮影をするおしゃれな若者達。このエリアに住む人ではないと思う。
特にバイタク(バイクタクシー)の兄ちゃんが多数待機、休憩しており、繁華街に近いという利点からか集合場所のような所もあった。ここからサイアムを中心とした繁華街へ繰り出すのだろう。
屋台式のレストランもあった。
他にも空き家が多く、セール(売却物件)やレント(貸出)の張り紙も多く見ることが出来た。
1番驚いたのはある家の中で普通に学校の授業をやっていたという事
外観はボロボロ、落書きも多く近寄りがたい雰囲気もある。多くの家が空き家で、住んでいるのは取り残された住民だろう。ただ、中を歩けば、その中には普通の庶民の暮らしが広がっていた。
サイアムのすぐ北という立地の良さから、元々いた住民の他に、地方から出てきたバイタクのにーちゃん、空き家でゲストハウス等を経営する人が後から入って来て暮らしているのだろう。
その他ラチャテーウィー周辺
右上の枠の記号(拡大地図を表示)をクリックして拡大で表示すると見やすくなる。左上の矢印が付いた枠記号を押すと、主要スポットやおすすめホテル一覧も表示されます。
上の地図上で黒いチェックがBTSラチャテーウィー駅の場所である。
ラチャテーウィー駅から北へペッブリー通りまで歩き、通り沿いを東に進むとプラトゥーナム市場やパンティップ・プラザがある。
プラトゥーナム市場
衣料専門の市場で基本的にはタイの民族衣装や中国向けでそこまでオシャレではないものが多い。ただ、プラチナム・ファッションモールには日本でもウケそうな若手デザイナーがデザインした服も多くおすすめである。
詳しくはプラトゥーナム市場とプラチナム・ファッションモールの記事を参考に。
パンティップ・プラザ
電化製品、特にPC関連製品を多く扱う市場である。コンピューターソフトもウインドウズをはじめ最新のソフトを安価で買うことが出来るが、違法コピーしたものが多い。スマホ(SIMフリー携帯)とスマホ関連商品を買うにはここでも良いと思う。
徒歩で行く分にもラチャテーウィー駅からが一番良いだろう。
詳しくはパンティップ・プラザ。SIMフリー携帯の購入にもおすすめなバンコクのショッピングモール型電気街の記事を参考に。
BTSラチャテーウィー駅周辺ホテル
ビエ・ホテル・バンコク
時期にもよるが一万円台前半で泊まれるバンコク5つ星ホテル、ビエ・ホテル・バンコク。
正確な値段は下記のリンク先に日付を入れるだけでチェック出来るので、値段を比較するために前もって見ておいた方が良いだろう。
アジア・ホテル・バンコク
BTSラチャテーウィー駅直結の便利なホテル、アジア・ホテル・バンコク。
正確な宿泊料金に関しては下記リンクより日付を入れてチェックしてほしい。
その他ラチャテーウィー周辺ホテル
下記の地図(BTSラチャテーウィー駅近郊)の番号にあるのがホテル一覧になる。
このエリアには1泊1000円で泊まることが出来る格安のゲストハウス・サイアム・ジャーニー・ゲストハウスもある。
詳しい場所や値段、口コミもあるので、エリアにある全ホテルの比較をしたい場合はアゴダにあるBTSラチャテーウィー駅周辺のホテル一覧ページが参考になると思う。
ホテル選びは一度悩むと結果はほとんど変わらないにもかかわらず、数時間を浪費してしまうケースが多い。しかし、ネット上で知ることの出来る情報は限られるため、実際に泊まってみないことには良し悪しの判断も出来ないだろう。
気になるホテルがあったら、すぐに予約すべきかと思う。泊まってみてはじめて、リピートするか、新規のホテルを開拓するかの判断をすることが出来るはずだ。
タイにおける格差
スクンビット通り、幼い子供を連れた物乞い。
バンコクは日本をはじめとする豊かな国の資本を多く呼び込むことで、急速な経済発展を遂げることが出来た。ただ、資本の流入により発達した都市では、元々の生活水準で生活する人とこうした外国資本の恩恵を受けた住民とで今までにない格差を生むことになる。
バンコクには、急速な発展についていけず、5つ星ホテルに隣接してスラム街の広がるBTSラチャテーウィー駅の周辺エリアをはじめ、エリアに一貫性が無い所も多い。
バンコク内のこうした格差以上に、バンコクと地方との格差は広がっている。この格差による不満が一因となって発生したのが、タイにおけるデモであり、その後のクーデターでもある。


バンコクの人も、田舎でも人によっては多くが日本人を歓迎してくれるだろう。これはクーカムや今までの歴史的な関係による好感度が大きいのも確かだが、日本人が格差から自分を助けてくれるのではないかと期待している部分も大きい。
結婚という直接的な方法でこれを可能とする女性であれば、より近づく理由がわかりやすいだろう。
クーカムについてはタイの人気映画「クーカム」とそれが与える日本人男性像への多大な影響の記事を参考に。
このスラム街にはサイアムという勝ち組が溢れた街を間近で見てきた人が多い。日本人としてこれら貧困街、タイの地方都市に身を置くと様々なアプローチがあり、感受性の高い若者だと格差の是正のためにNGOなどの活動を始める人もいる。しかし、街の姿や表面上のアプローチでは細かな人々の心理を読み取ることは出来ないだろう。
発展途上国で貧困により苦しめられた人達の心を変えることは容易なことではない。彼らの欲は、貧困を知らない日本人には想像もつかないほど深いのだ。だから、自分は彼らを救おうとは思えない。というよりは、給料収入という保証がない自分は、立場的にも彼らと同じ位置にあると強く感じてしまう。
その結果、体を売る女性をはじめ、こうした格差を目の当たりにし、そこから抜けだそうとする人々と接する事で野心が生まれる。恩恵を受けない側にいつ落ちてもおかしくないからだ。
日本人はあの有名なクラーク博士が言った「少年よ大志を抱け(Boys be ambitious)」におけるambitiousというのを「大志を抱く」と訳す。しかし、このambitiousというのは、もっとドロドロとした圧倒的な野心を指す事の方が多い。
タイという国は地方だけでなくバンコクでも、野心が生まれる環境が多い。彼ら、彼女らの「欲」を感じながら過ごす旅行というのも悪くはないだろう。