タイ旅行における一般的な注意点
タイ旅行における注意点は、タイに限らず、海外旅行での注意点と重なる部分が多い。例えば、治安も海外で日本以上に良い国は殆ど無い。タイも例外ではなく、日本よりも犯罪率は高い。
殺人や強盗等の凶悪犯罪も日本より多く発生するが、日本人が旅行客として巻き込まれるのはほとんどがスリといった軽犯罪である。ただ、タイ南部ではイスラム過激派によるテロ事件も起こっている。こちらは別途注意する必要があるだろう。
タイの治安にかんする情報は、日本人が巻き込まれる特有のものもまとめてあるので、詳しくは下記記事を参考に。

また、事故に巻き込まれたり、病気にも気を付けなければならないだろう。交通事故も日本に比べて多い。ただ、自動車にかんしては利用を避ける事も難しいし、事故を極端に恐れては楽しい旅行も出来ない。
事故は日本と同様にバイクによるものが多く、こうした事故のリスクを避けるならばバイクには一切乗らない、利用しないようにするのを考えても良いだろう。ただし、バイクは便利で費用も抑えられるし、安い値段での行動範囲も広がるのは間違いない。この辺は利便性や価格、リスクを比較した上で個々で判断する必要がある。
タイ特有の病気にかんしては、狂犬病に注意しなければならない。タイには野犬が多く、ルートの途中に立ち塞がってそのまま通ろうとすると、吠えかかってくる場合がある。一本道の場合はそのまま通過しなければならないし、回り道が嫌でそのまま前に進んで噛み付かれそうになった事もあった。狂犬病は発症すると致死率が100%という恐ろしい病気なので、タイで犬に噛まれたら病院へ行って必ずワクチンを打たなければならない。
また、蚊を媒体とするマラリアとデング熱もタイでは何度か報告されている。地域によって流行し始めるとニュースになったりするので、その地域への渡航を控える等予防措置を取る必要がある。
蚊に刺されなければ良いので、蚊避けスプレーも防止には効果的だ。
通常の大きさの部屋ならひと吹きでも十分に効果がある。川が近くにあったり、ホテルは綺麗でも蚊が大量に部屋にいるケースはタイでは多いので、蚊避けスプレーは必ず持参すべきだろう。
事件や事故、病気などのトラブルは避けられない事も多い。旅行中ホテルにずっといても、トラブルに巻き込まれるケースはあるだろう。従って、こうした事が起こった場合の対処法は予め頭に入れておいた方が良い。起こってから対策を考えても言葉も通じない外国であれば多少なりとも焦りは出てくるだろうし、正常な判断が出来なくなる可能性もある。現金とパスポートがあれば解決出来る事も多いので、これらを紛失した時の対処法は少なくとも知っておいた方が良いだろう。


金銭面でのリスクは海外旅行保険に加入する事で、減らすことも出来る。
短期の旅行であればクレジットカードに付いている無料の海外旅行保険で良いかと思う。ただし、クレジットカードに付帯した海外旅行保険は利用付帯と自動付帯があり、利用付帯は条件を満たさなければ適用されない。また、実際に保険を使用する際、混乱しないように予め使うまでの流れは頭に入れておいてほしい。
この辺も詳しくは下記記事を参考に。

タイを観光する上で頭に入れておく事
トラブル以外にも頭に入れておいてほしい事は、サービスを日本基準で考えてはいけないという事である。タイのチップの記事でも述べたが、あらゆるサービスが日本並みに高いと思ってはいけない。海外では基本的には安かろう悪かろうである。
日本ではホテルが多少汚くて狭くてもサービス面では満足の行く対応をしてもらえる事も多いが、海外では高級ホテルでもなければ対応も雑で無愛想なのが一般的だ。それでも、アジア各国、欧米を旅行した自分の経験上の話で言えば、格安ホテルでもタイ人は愛嬌のある人が多いし、マシな方ではある。
日本のサービスに慣れて海外を知らない日本人は、他の外国人が気にもしない部分でクレームを入れたりしている。マナーが悪く、ちょっとした事で激怒する国の人もいるので日本人客は比較的好まれているが、こうした他の国の人が気にもしないような部分でクレームを入れてきたりするので扱いにくいと思っているタイ人も多い。
海外では日本並みのサービスは求めてはいけないと急に言われても難しいかもしれない。ただ、こうした事実を予め頭に入れておけば、失礼な対応をされてイライラする事も少なくなるだろう。
また、タイをはじめ、アジアの多くは冷房を強くし過ぎるところが多い。飛行機内では冬の服装が必要なぐらい寒くなっているケースもある。防寒対策はしっかり行った方が良いだろう。バンコクも年中常夏で外は非常に暑いが、建物やBTS、地下鉄等の公共交通機関は寒い事も多い。従って、服にかんしては長袖の上着も用意すべきである。冷房を効かせすぎる事による風邪や乾燥で喉がやられないよう注意したいところだ。
タイのタクシー
観光客でも触れる機会が多く、トラブルも良くあるのがタクシーである。よくガイドブックなどには「メーターで行ってくれるタクシー以外には乗ってはいけない」等と記載されているが、繁華街ではメーターで行ってくれるタクシーは殆どいない。もちろん、メーターで行ってくれるタクシーが来るまで待っても良いが、元々タクシーが少ない場所では捕まえるのに1時間以上かかる事もあると思った方が良いだろう。
またメーターの約束で行ってくれる場合も、高速代等は別途要求されたりする。高速代込の値段で交渉した方が、運転手なりに節約し、最短ルートて行ってくれる場合もあるので、予め料金のわからないメーターよりも安心なケースもある。
いずれにせよ、乗車拒否やトラブルを避けるためにも、タクシー代の相場は抑えておいた方が良い。バンコクでのタクシー相場を含めた注意点については下記記事を参考に。

タイでは英語が通じるのか
タイの公用語は「タイ語」である。よって、タイ人が当たり前に英語をしゃべれるわけではない。これは同じ東南アジアでも第一言語が英語であるシンガポールはもちろん、英語が公用語となっているマレーシアやフィリピンとは大きく異る。
ただ、タイへの外国人観光客は年間2000万人以上おり、観光客が訪れる場所を中心にほとんどの人は簡単な英語はしゃべる事が出来る。
タイ語はもちろん、英語を全くしゃべれない人も十分に楽しめるが、日本語しか出来ない場合は、トラブル発生時や密接なコミュニケーションが取れないという点でストレスとなる事が多くなると考えた方が良い。英語が出来れば楽しみの幅が広がるだけでなく、トラブル発生時にも役に立つのだ。簡単なタイ語も出来れば、地方の街へ行っても不安な要素は少なくなるだろう。

タイ旅行におけるおすすめ
タイ旅行に詳しいと、おすすめのプラン等をよく聞かれる。タイは旅行者の幅広い需要に答える事が出来る国でもあるので、目的ごとにプランを立てれば満足の行く旅行になるはずだ。また、交通費をはじめとして物価も安いので、費用もある程度抑えることが出来る。
ただ、上でも述べたように、サービスの質は値段と比例する事が多い。それなりのサービスを求めるなら日本よりも高く付くこともある。これは食事からホテル、夜遊びを含むエンターテイメント全般まであらゆる分野でも言える事である。
タイ旅行の費用
費用にかんしては、過去のタイ旅行の経験から大体の見積もりを記事として紹介しているので、詳しくはタイ旅行でかかる費用の記事を参考に。発展途上国はどこもそうかもしれないが、サービスに対する値段の差が大きいため、どこまでが許容範囲かは個人により大きく差が出る。従って、タイに限らずはじめの海外旅行は勉強代として多めに予算を組む事をおすすめしたいと思う。
節約旅行をしている人が煩わしいと思うのがタイのチップ文化だろう。チップを余分に払いたくなければ、レストラン等で500、1000バーツの大きい札を使い20、50、100バーツ札へ崩しておいた方が良い。
20バーツ、50バーツ、100バーツは2015年6月24日現在のレートでそれぞれ73円、183円、367円になる。
タクシーはおつりをチップとして受け取るのを前提としている人もおり、こちらが促さないと釣ももらえないケースはあるし、バー等では釣り銭をわざわざ分割して給仕がチップをねだってくる。100バーツをわざわざ10バーツコイン、20バーツ札2枚、50バーツ札1枚に分割して、いくらかを渡す(残す)ように促される。基本的にはバーツ札でもっとも小さい20バーツ札を余分に用意し、チップが必要な場面では20バーツ(約73円)それを渡せば良いだろう。

タイ旅行の費用にかんしては航空券やホテル等予約方法で総計数万円の差が付くこともあり得るので、予約前には上でも紹介したタイ旅行を格安で楽しむために旅行者がやるべきおすすめ事項の記事も読んでおいてほしい。
タイ旅行の注意点まとめ
治安は日本よりも確かに悪い。スリなどの軽犯罪や日本人が良く被害に合うようなものには注意すべきである。
サービスも日本と違い安ければそれなりのものとなると覚悟すべきである。クオリティの高いサービスを受けたければそれなりの金額を払わなければならない。ホテルの清潔度からサービスの質まで、どの程度までが許容範囲かは人によって大きく異なるので一概に言えない部分も多い。
デモにかんしては昨年ほど大規模なものは確認されない。タイはクーデター後の軍事政権下であるが治安は良く、政治家の利権に絡んで出来なかった様々な改革が行われているので国民からの支持も厚い。
ここでは書ききれなかった事も多い。各詳細にかんしては記事中でも紹介したリンク先記事を時間がある時に読んでほしいと思う。